グラファイトから見る金型産業の現状とそのソリューション |碌々産業株式会社|微粒子グラファイト、ダイヤモンドコーティング、極薄フィン加工

 

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グラファイトから見る金型産業の現状とそのソリューション 機械と工具 2009年5月特別号 掲載

1.はじめに

去年後半からの世界的製造業の急激落ち込みが立ち上がりの見えない状況になっている。 金型業界にもこの影響は直接影響し減産及び新製品の立ち上げは全く先の見えない状況になっている。 底知れぬ景気悪化が続いている中で何を目指して「ものづくり」を行って行けば良いのか が製造業に従事する人たちから聞こえる声です。 生産をこれだけ絞れば必ず不足の事態が必ず訪れる時をじっと待つしか無いのか? そんな中で一部の業界で製品在庫の調整が底を突き減産していた物件を一時期の生産に 戻す動きも出てきている。 この様な状況の中で製造各社は今後の生産体制について従来方式と違った生産方式を 見出し競争力の有る企業に変身すべく最新加工技術を構築する動きが活発化している。 金型製造業も同じで従来の金型づくりを打破し最新技術で競争力のある企業に変革すべき努力を行っている。 金型製作に於ける電極加工及びその放電加工の見直しもその1つである。 プラスチック金型に於ける高精度微細化する樹脂製品を品質、コスト、納期を従来方法 から脱却すべき工法を研究し模索している。

2.ソリューション

そこで救世主となるのが「Gr-Solutionグラファイト ソリュウション・・・・微細電極革命」、微粒子グラファイト、切削工具、電極加工機、放電加工機による金型製作革命である。 従来グラファイトはダイキャスト、鍛造といった大形で必要部分は2次加工を行う製品 の電極として放電加工を行ってた。 しかし微細金型に於いて放電は面粗度、形状ダレ等で銅及び銅タングステン等を使用し ていたが加工時間が掛かる、バリ、フィン倒れ、放電時間が長い等の問題を抱えて いた。 銅電極がグラファイトに変化して来た背景には
1) 微細粒子のグラファイトの出現
2) 高硬度微粒子加工に高寿命が可能なダイヤモンドコーティング工具の開発
3) 微細電極を高精度、高能率加工可能なグラファイト電極加工機
4) グラファイト電極を高能率、低消耗を制御可能な放電加工機
等の理由がある。


3.微細電極及び放電実例

図1は実際の電極と放電後のワーク写真である。  電極フィン幅0.1mm放電ギャップ0.05mm(形肉)にて放電加工したものである。   微細電極に於ける電極加工時に発生するバリは放電にとっては製品に影響しNGとなる。又最近の小型化する製品に於いて製品の軽量薄型にて強度を保つ為、極薄でハイアスペクトなリブが多くなっている。銅電極では倒れ精度の於いて不可能な極薄フィンでもグラファイトを採用する事により可能となった例である。 又グラファイトは加工性が抜群に良く加工時間の大幅な短縮が出来る為、高能率で高精度を 求めた金型にはより多くの電極を製作し放電する事も効果を上げる一つである。




4.高能効果

図2は銅電極とて放電部分を分割化し、数多くの部分電極にて放電していたが グラファイトの採用により一体型が可能となり金型に加工した例である。  従来の銅電極では放電効率、加工のリスク、精度で一体化は避けていたがグラファイトを  採用する事により可能となった。  これにより、放電の効率、部品間の精度等が飛躍的に改善され効果を上げている。




5.コスト効果

表1は銅電極とグラファイト電極とを材料、加工工具費、加工コスト、EDMコスト  を比較したコスト削減シュミレーションである。  グラファイト電極はコスト削減に寄与るが、加工工具に於いて従来の工具では磨耗が激しい為、ダイヤモンドコーティング工具を使用する。  従来、この工具は高価で有ったが今後のグラファイト需要を捕らえて工具メーカ各社が価格 について再検討している。 また最新の工具費シュミレーションでもトータル22~30%のコスト  削減に繋がっている。  素材についても銅の高騰も有り価格が1cc当りほぼ同額になっている。



6.リードタイム効果

図2はリードタイムに於ける比較である。  金型製作に於いてコストも重要ですが新規製品の垂直立ち上げは重要な要素となっておりリードタイムの短縮も不可欠である。 いくら良い金型でも納期遅れは企業にとって大きな信用を失う事にる。  銅電極、グラファイトにて同一金型を製作し、リードタイムを比較した。  電極加工→バリ取り→放電のリードタイムの部分電極と一体電極との比較である。  電極製作の短縮、バリ取り工程がなくなるとともに、放電効率が確実に向上され、従来に対し60%のリードタイム削減になった。


          ――――*――――  今、先の見えない状況で金型製作が落ち込んでいる。各社新製品で生き残りを模索しているので、製品の立ち上げが行われた時には、生産が復活すると思われる。  しかし現実は納期の短縮、生産性のアップ、低価格、微細化等の難問を抱えているので、これらの課題を解決するものづくりが必要不可欠となる。  今後の金型製作の手法としてこれらの「グラファイト ソリューション」によりこの難問を解決して行く。