碌々産業が超硬直彫りセミナー 新たな加工技術を提案 生産財マーケティング 2014年6月3日掲載|碌々産業株式会社|高精度高速小径微細加工機、特殊加工機、プリント基板加工機の製造・開発

 

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碌々産業が超硬直彫りセミナー 新たな加工技術を提案 生産財マーケティング 2014年6月3日掲載


碌々産業(東京都品川区、海藤満社長)は4月22日~24日の3日間、静岡県焼津市の静岡工場で、超硬直彫りセミナーを開いた。
新製品の立形マシニングセンタ「CEGA-SS」や、粗加工用のCAM「RR-Mill」も初披露され、参加者の注目を集めた。


直彫り機運高まる

  碌々産業が開いたのは「超硬直彫りトータル・ソリューション・セミナー」。当初2日間の予定だったが、参加希望者が多く、急きょ1日増やして3日間の開催となった。予約申し込みは150人を超え、当初予定の2倍近くとなった。「超硬材料を切削で加工する直彫りへの関心の高さを感じる」と海藤満社長も驚きを隠さなかった。

   金型材料としての超硬材は主に鍛造金型や、プラスチック金型の入れ子などに使われる。超硬材の加工は切削ではなく、放電加工で行われることが多い。その際の最大の問題は、加工時間の長さだ。

   金型メーカーにとって、超硬材を直彫りできれば、時間短縮やコスト削減に繋がるだけに、関心は高くなる。それに応じるように、工具メーカーは超硬直彫り用の工具開発に力を入れ、工作機械メーカーは適した機械や加工技術の開発に取り組んでいる。

   超硬直彫りへの関心が特に高まったのはここ2年ほどのこと。7~8年前から「できる」との認識は広がり始めたが、工具寿命が短すぎる、加工時間が長すぎるなど、採算が合わない加工との見方が固まっていたという。

   同社は、2年前にも超硬直彫りに関するセミナーを開いており、微細加工機メーカーとしていち早くこのテーマに取り組んできた。今回のセミナーでは、2年前と比べてどれだけのことができるようになったのかを示した。特に、工具の進化が目覚ましいという。

深まる加工技術

   超硬直彫りというテーマを、金型メーカーと共有し、微細加工機メーカーとして何が提案できるかを模索している。

   その1つがテスト加工・評価だ。今回は、放電加工、電着砥石、ダイヤモンドコーティングのPCDエンドミル、バインダレスPCDエンドミルの4種類の加工で、結果を比較・検討した。

   放電加工や電着砥石での加工は従来の手法で、超硬直彫りはダイヤコートかバインダレスのPCDエンドミルによる加工だ。ダイヤコートの利点は、切り込み量を大きくできて加工が早く、砥石よりも精度管理が簡単なこと。バインダレスは面品位の高い加工ができるため、仕上げ加工用だ。熱に強く、硬くて欠けにくい利点がある反面、ダイヤコートよりも高価だ。

   加工法ごとに面品位や面粗度を比較・検討した結果、それぞれに得意・不得意があり、それを踏まえた上で目的により使い分けることが大切との結論を導き出した。

粗加工用CAMを共同開発

   新製品の立形マシニングセンタ「CEGA-SS」と、粗加工用のCAM「RR-Mill」が、セミナーに合わせて発表された。

   高速・高精度な微細加工機「CEGA-SS」は、従来機CEGAⅢをリニューアルした。X・Y軸の熱変位量を従来比で約2分の1にし、ガイド部の変更で面品位の向上を図り、より高精度な加工を実現した。ATC機構の改善で生産性も向上した。セミナー後の工場見学では、CEGA-SSを使い超硬直彫りを実現し、参加者に高性能ぶりをアピールした。

   粗加工用のCAM「RR-Mill」はイスラエルのソリッドキャム社と共同開発したもの。3次元CAD「SolidWorks」内で動作するCAMだ。また、工具の先端ではなく側面を使うことで、工具の長寿命化や加工時間の短縮を実現する。


リーディングカンパニーへ

   「微細精密加工機のリーディングカンパニーを目指しているが、まだ道半ば。他社ができない加工領域で、市場に『こんなことができる』との提案を続けていく」と海藤社長は決意を語った。

   碌々産業の提案の根底には、加工機、ソフト、工具、環境の「四位一体」がある。さらにプラスワンとして、オペレーターの「操る喜び」も。極限まで微細加工を追及し、操る喜びを加えた新基準の提示が最もよく表れているのが、最上位機種「アンドロイド」だ。工場の一角にはJ-BOXと名付けられ、23度±0.1度に温度制御された長精密恒温室がある。J-BOXでは、アンドロイドによるテスト加工が常時行われていある。

   アンドロイドは全軸リニアモーター駆動で、加工機内13ヵ所に温度計を設置し、コントローラーに表示している。全ての加工時にデータを取り、加工機の挙動を「見える化」している。

(芳賀 崇)